結論から言うと、作文が苦手な子ほど、まず国語を鍛えることが大切です。
なぜなら、作文は「思いついたことを何となく書く作業」ではないからです。
作文には、次の力が必要になります。
・言いたいことを整理する力
・理由を説明する力
・具体例を出す力
・相手に伝わる順番で書く力
・自分の考えを言葉にする力
つまり、作文力の土台には国語力があります。
例えば、同じ体験をしても、国語力がある子は「何が起きたか」「自分はどう感じたか」「なぜそう思ったか」を順番に書けます。
一方で、国語が弱い子は「楽しかったです」「すごかったです」で止まりやすくなります。
この記事では、学習において国語力が重要である理由を、作文にしぼって5つ紹介します。
理由①:自分の考えを整理できるようになるから
作文で一番大切なのは、きれいな言葉を使うことではありません。まずは、自分の考えを整理することです。
なぜなら、考えが整理されていないと、文章もバラバラになるからです。
例えば、遠足の作文を書くとします。このとき、頭の中にある情報はたくさんあります。
・どこへ行ったのか
・誰と行ったのか
・何を見たのか
・何が楽しかったのか
・なぜ印象に残ったのか
これらを整理せずに書くと、話があちこちに飛びます。

一方で、国語力がある子は、書く前に内容を分けて考えられます。
手順①:一番伝えたいことを決める
手順②:その理由を考える
手順③:具体的な出来事を思い出す
手順④:最後に感想をまとめる
この流れができると、作文はかなり書きやすくなります。
つまり、国語力があると、頭の中の考えを文章にしやすくなるのです。
理由②:理由を説明できるようになるから
作文では、「楽しかったです」だけでは弱い文章になります。大切なのは、「なぜ楽しかったのか」まで書くことです。
なぜなら、理由がない文章は、読んだ人に気持ちや考えが伝わりにくいからです。
例えば、次の2つを比べてみてください。
・運動会が楽しかったです。
・運動会が楽しかったです。なぜなら、リレーで最後まであきらめずに走り、友達が大きな声で応援してくれたからです。
後者の方が、場面が伝わりますよね。
作文が苦手な子は、感想だけで終わりがちです。
・うれしかった
・楽しかった
・悲しかった
・すごいと思った
しかし、国語力が育つと、その後に理由をつけられます。
・なぜ、うれしかったのか
・なぜ、楽しかったのか
・なぜ、悲しかったのか
・なぜ、すごいと思ったのか
この「なぜ」を考える力が、作文の中身を深くします。
つまり、国語力は、作文に説得力を持たせるために必要なのです。
理由③:具体例を書けるようになるから
作文をわかりやすくするには、具体例が必要です。
具体例があると、読んだ人がその場面をイメージしやすい。
例えば、「友達と遊んで楽しかったです」だけでは、少しぼんやりしています。何をして遊んだのか、どんな会話があったのかがわかりません。
しかし、次のように書くと、作文らしくなります。
「昼休みに友達とドッジボールをしました。最初はすぐに当たってしまいましたが、最後の試合ではボールをよけることができました。そのとき、友達が『今のすごいね』と言ってくれて、とてもうれしかったです。」
この文章には、具体的な場面があります。
・昼休み
・ドッジボール
・最初は当たった
・最後はよけられた
・友達にほめられた
国語力があると、このように出来事を細かく思い出して、文章にできます。
作文が短くなってしまう子は、書くことがないのではありません。
具体例の出し方がわからないだけの場合が多いです。
つまり、国語力を鍛えると、作文の文字数も自然に増えやすくなります。
理由④:読む人に伝わる順番で書けるようになるから
作文は、思いついた順番に書けばよいわけではありません。読む人に伝わる順番で書くことが大切です。
なぜなら、順番が悪いと、内容が正しくても読みにくくなるからです。
例えば、次のような文章は少しわかりにくいです。
「楽しかったです。お弁当を食べました。バスに乗りました。動物園に行きました。朝、学校に集まりました。」
出来事は書かれていますが、順番がバラバラです。
この場合は、時間の流れに沿って書くとわかりやすくなります。
手順①:朝、学校に集まった
手順②:バスに乗った
手順③:動物園に着いた
手順④:動物を見た
手順⑤:お弁当を食べた
手順⑥:楽しかったことをまとめた
このように並べるだけで、読みやすい作文になります。
逆に言うと、時系列がバラバラだと極端な話、こうなります(-_-;)

また、意見文を書く場合は、PREP法が使いやすいです。
・結論:私は〇〇だと思います
・理由:なぜなら〇〇だからです
・具体例:例えば〇〇です
・まとめ:だから私は〇〇だと思います
国語力があると、このような文章の型を使えるようになります。
つまり、国語力は「何を書くか」だけでなく、「どの順番で書くか」にも関係しているのです。
理由⑤:他の教科の記述問題にも強くなるから
学力的にはこれが大きいですね。
国語は、作文だけでなく他の教科にも役立ちます。
学校の勉強では「答えを書く力」が必要になる場面がとても多い。
国語以外でも、記述問題は多数あります。
・社会:なぜその出来事が起きたのか説明する
・理科:実験結果からわかることを書く
・算数、数学:式の意味や考え方を説明、証明等
・英語:自分の考えを短い文章で書く
このときに必要なのは、暗記だけではありません。
・問題文を読む力
・聞かれていることを理解する力
・答えを整理する力
・相手に伝わる文章で書く力
これらは、すべて国語とつながっています。
例えば、理科で「なぜ水は温めると体積が増えるのですか」と聞かれたとします。
知識があっても、文章で説明できなければ点数につながりません。
逆に、国語力がある子は、知っていることを答案にまとめるのが上手です。
つまり、作文で身につけた国語力は、他の教科の成績にも広がっていきます。
作文が苦手な子におすすめの練習方法
作文が苦手な子は、いきなり長い文章を書こうとしなくて大丈夫です。
なぜなら、作文力は一気に伸ばすものではなく、短い練習を積み重ねて伸ばすものだからです。
おすすめは、次の手順です。
手順①:一文で結論を書く
例:私は読書が大切だと思います。
手順②:理由を一文で書く
例:なぜなら、知らない言葉や考え方を学べるからです。
手順③:具体例を一つ書く
例:本を読んで「努力」という言葉の意味を深く考えたことがあります。
手順④:最後にもう一度まとめる
例:だから、私は読書を続けたいと思います。
この4文だけでも、立派な作文の土台になります。
最初から400字、800字を書こうとすると、手が止まりやすくなります。まずは短くてよいので、「結論・理由・具体例・まとめ」の形を作ることが大切です。
つまり、作文は才能ではなく、型を覚えれば少しずつ書けるようになります。
まとめ:作文力を伸ばすなら、まず国語力を鍛えよう
作文が上手くなるためには、国語力が欠かせません。
なぜなら、作文には次の力が必要だからです。
・考えを整理する力
・理由を説明する力
・具体例を出す力
・順番よく書く力
・他の教科でも使える記述力
作文が苦手な子は、「文章のセンスがない」のではありません。多くの場合、書き方の型を知らないだけです。
まずは、次の流れで練習しましょう。
手順①:結論を書く
手順②:理由を書く
手順③:具体例を書く
手順④:最後にまとめる
この型を使うだけで、作文はかなり書きやすくなります。
国語力は、作文だけでなく、すべての学習の土台になります。だからこそ、早い段階から国語力を鍛えておくことが大切です。


コメント